ディーラー営業マンに必要なビジネススキルの一つに「質問力」があります。
- なぜ営業マンに質問力が必要なの?
- 質問力を上げるとどういうメリットがあるの?
- 質問力を上げるためにはどのような事をすれば良いの?
と悩んでいる方に向けて解説していきます。
質問力とは
ディーラー営業マンに必要な7つのビジネススキルでも解説しておりますが、
営業マンに必要なビジネススキルの中には「質問力」というのがあります。
この質問力というのは、質問をしていくことでお客様の潜在的なニーズを引き出す重要なスキルです。
・自分が知りたいお客様の本音の要望を聞き出すことが出来る。
・お客様との良好な関係を築くことが出来る。
・「この営業マンとは話をしていて楽しい」と思われるようになります。
・仕事を円滑に進めていくことが出来る。
というように営業マンは全員身につけるべきスキルです。
なぜ営業マンに質問力が必要なのか
営業マンにはなぜ質問力が必要なの?
私は「営業マンはお客様の悩みや要望を聞き出しそれを解消する商品を提案する」ということが仕事だと思っています。
お客様の悩みや要望を聞き出す為には質問力を必ず高める必要があります。
ですが、何度も会って関係が出来ているお客様ならともかく、
見ず知らずで初対面の営業マンに本音は打ち明けてはくれません。
素早くお客様の本音を聞き出すためには質問力を高める必要があります。
逆に質問力が低いと「お客様の要望」を理解することに時間がかかってしまったり、
そもそも「本音」をお客様が言ってくれないとなり成果に結びつかないということになってしまいます。
なので、正確なお客様の要望を教えてもらう為にも質問力を高めていくことが大切になります。
質問力を高めるとどんなメリットがあるのか
質問力を高めることでどんなメリットがあるの?
質問力をあげる事で以下のようなメリットがあります。
■お客様との良好な関係を築くことができる
■こちらが知り得たい情報を正確に知ることができる
■会話の話題を出さないとと悩むことが無くなる
■社内でも社外でも質問力の高い人は人から信頼されやすい
■部下や後輩からの信頼も得やすい
などと様々なメリットが存在します。
どのような質問をすれば良いのか
まだ質問力が高くない営業マンはどのような質問をすれば良いの?
と思う人もいると思います。次にどのように質問をしていけばいいかコツを解説していきます。
5W2Hに絡めて質問していく
5W2Hというのは
「なぜ(Why)」
「誰が(Who)」
「何を(What)」
「いつ(When)」
「どこで(Where)」
「どのように(How)」
「いくらで(Howmuch)」
のことを言います。
この7つの内容に沿って質問していくと質問がしやすくて相手も答えやすいです。
例えば私のようなディーラー営業マンの場合は下記のような質問になります。
「なぜ」・・・なぜ今回お車の乗り換えをご検討されているのですか?
「誰が」・・・普段はどなたがメインでお車にお乗りですか?
「何を」・・・何を求めて弊社のお車を見にきて頂いたのですか?
「いつ」・・・いつ車はお使いになりますか?いつから新しい車に乗りたいとお考えですか?
「どこで」・・・通勤でお使いですか?買い物などのプライベートでお使いですか?
「どのように」・・・毎日お乗りですか?週末だけお乗りですか?走行距離は伸びる方ですか?
「いくらで」・・・どれくらいの予算で購入をお考えでしょうか?
このように5W2Hに沿って質問していくと良いでしょう。
質問攻めにしてはいけない
わかりました!5W2Hに沿ってどんどん質問していきます!
となってしまいますが、少し待って下さい。
さんざん質問力を磨けと言ってますが、
お客様からいろいろな情報を聞き出そうと「質問攻め」になってしまいお客様に引かれないようにしましょう。尋問を受けているようで引かれるお客様も少なく有りません。
例えばディーラー営業マンでしたら車の説明をしながら会話に混ぜ込みながら適度に聞き出していきましょう。
お客様が車の説明をしてほしいと思っているのに、
営業マンはどんどん質問をしてしまうとお客様に「この営業マンとは波長が合わないなー」と思われてしまいます。
お客様の話>営業マンの質問
という事は忘れてはいけません。
お客様の話をまず聞くことが優先です。
もしお客様の話を聞いていて「話が脱線しているな…」と感じた場合は、
「〇〇という事は〇〇ということですか?」と要点をまとめながら話を戻してあげると良いです。お客様には話をしてもらいますが話の道筋は営業マンがうまく作ってあげましょう。
質問に対して良い返答が来るかどうかは人間関係に寄る
お客様にたくさん質問してお客様の要望は聞き出せました!
お客様の要望も理解して完璧な提案が出来ました!
ですが、その後お客様から
「実は〇〇の部分も気になっていたので今回の購入は止めておきます。」
「実は値段に納得が出来なかったので今回は購入を見送ります。」
「その場では大丈夫と言いましたが実はホイールの傷が気になっていたので購入は悩んでいます」
などと商談のときには言ってくれなかったことが後からどんどん出てくるケースがあります。
このような場合はお客様が「本音」を言ってくれていないということになります。
この原因としては「営業マンとお客様の関係性がしっかりと構築出来ていない」からです。
例えば、自分の親や親友に相談する内容を見ず知らずの赤の他人にいきなり相談するでしょうか?
そのような場合、絶対に本音は言わないと思います。
それと同じで関係性が出来ていないお客様と営業マンとでは聞き出せるお客様の情報の「質」に差が出てきます。
お客様と営業マンの人間関係の深さで得られる情報の質が変わってくる
関係が浅いと適当な返答しかもらえないし、関係が深いとより具体的な情報を貰えると言えます。
質問をするのも大事ですがお客様との信頼関係の構築に努めましょう。
お客様から話をしてもらうように会話を振る
私は「個人的な意見なのですが〜」といって自分の意見をお客様に伝えることでお客様の意見を聞き出そうとすることが多いです。
私の意見を言うことで私の意見に対する反応を見ることができますし、
そこから更に深堀りしていく事もできます。
例えば家族構成を聞いて5人家族だと分かった上で、
「個人的な意見なのですが、現在家族が5人いらっしゃってクーペをお探しとなるとなかなか使い勝手が悪いと思うのですが、その点は大丈夫なのでしょうか?」
家には奥さん用でもう一台車があるし、普段の買い物や子供の送り迎えは奥さん用の車を乗るから私のプライベートカーでもう一台欲しいと思っているんです。
などと「プライベートカーで使う」「普段は奥さんは別の車を乗っている」「買い物や送迎は奥さんようを使う」「乗り換えでは無く増車」などと様々な情報が得られます。
この様に「当たり障りのない営業マンの意見」をお客様にぶつけてみるのも一つの方法だと思います。
その他の例で言うと
ボディカラーが黒色の車を探しているお客様に
個人的には黒色の車の方が格好良くて好きです。
ですが、市場として人気があるのは白色です。
なぜなら黒は汚れも傷も目立って維持することが大変だからです。
それでもお客様が黒色を選ばれる理由はやっぱりかっこいいからですか?
そうなんですよ。
ずっと白色の車に乗ってきていたから次は白色以外の車に乗ろうと決めていました。
ただやっぱり汚れや傷などを考えると黒色は厳しいかもしれませんね。
洗車は洗車機を使うので傷の目立ちにくい色が良いかもしれませんね。
というような感じで「今まで白色の車しか乗ってきていない」「次の車は白以外」「傷や汚れは気になる」「普段は洗車機を使って洗車」などとこちらからの意見に反応してくれます。
お伝えしたお客様とのやりとりはあくまで一例ですが、
お客様の意見を聞き出すテクニックの一つです。
営業マンの意見を言うことでお客様の意見も言いやすい状況を作ってあげると良いです。
実際はこのような固い話し方ではなくもっと砕けた話し方でお客様の緊張をほぐして会話するようにしています。
最後に
営業マンにとって質問はお客様の情報を得るために重要なスキルです。
この質問がうまく出来るかどうかでお客様との関係もお客様から得られる情報も変わってきます。
質問力を高める事でお客様に不快な思いをさせずにお客様の本音を聞き出すことができます。
その本音を聞き出さないことには、営業マンは何を提案すれば良いか分からないと思います。
他のビジネススキルと合わせてしっかりと学んで仕事に活かしていきましょう。
それでは!