ディーラー営業マンに必要なビジネススキルの一つに「交渉スキル」があります。
ディーラー営業マンだけではなく、サラリーマンであれば社内社外問わず日常から「交渉」を行うことは多いのではないでしょうか?
その中でもお客様との交渉時に
- お客様の要望を聞き入れているだけ
- こちらの要望は聞き入れてもらえない
- 交渉が上手くいかず商談が進まない
このように悩んでいる営業マンがいればきっと参考になると思います。
新人営業マンだと「本当の交渉」が分からずお客様からの要望に対して毎回毎回上司に確認を取っていると取れる契約も取れなくなります。
そのような状況から脱却し一人前の営業マンとしてお客様と交渉が出来るようになります。
私自信は年間90台ほど輸入車を販売し年間売上も5億を達成しました。
月平均7.5台の輸入車を販売していたわけですから一週間に一台以上車を販売していたことになります。
つまり一週間に一回は価格の交渉の話はお客様としていました。
そんな私の考える交渉スキルについて解説します。
交渉スキルとは
私の思う営業マンに必要な交渉スキルは簡単に言うと
「お客様と営業マンとが納得のいく条件の落とし所を一緒に探る」ことです。
商談時にお客様は
「安ければ安い方が良い」
と思っています。
一方、営業マンは
「高く売って利益を出したい」
と思っています。
普通はこの相反する考えは混じり合いませんのでお互いが妥協しなかったら商談は永久に平行線をたどることになります。
そして「交渉スキル」はこの相反する考えの中で
「お客様と営業マンが納得のいくちょうど良い落とし所を探ること」
「お互いの納得のいくWin-Winの状態を一緒に考える」
これを行うことです。
ディーラー営業マンになぜ交渉スキルが必要なのか
ディーラーの営業マンだけではなく全ての営業マンに交渉スキルは必要ですが、
特にディーラーの営業マンは常日頃からお客様と値段の話をしています。
車を買う時にも。
車検点検の時にも。
保険の時も値段を安くする方法を教えてほしい。
アクセサリーを買う時にも安く。
板金修理も安くしたい。
と日常業務を行っていると常に価格交渉がつきまとってきます。
上記のようなお客様とうまく交渉し、こちらの要望を受け入れてもらい売上をあげていく必要があります。
なので、交渉スキルは必ず身につけておいた方が良いです。
しっかり身につければ自然と売上は上がりますし、
お客様とも良好な関係を築くことができるでしょう。
交渉スキルを磨くメリット
お伝えしたとおり交渉スキルが磨かれることによって、
お客様と営業マンとが良好な関係のまま「お互いが納得する結果」を生み出すことが可能です。
営業マンは「利益を出したい」お客様は「少しでも安く買いたい」この相反する意見をうまく取りまとめる事が可能です。
交渉スキルを磨けば磨くほどお客様は納得した上でお金を払ってくれます。
お金を払った上で感謝されることも多いです。
自身の仕事で結果を出すためには必ず必要なスキルの一つなので是非身につけましょう。
交渉が上手くいくコツ
お客様の要望をしっかりと聞く(傾聴力、ヒアリング力)
まず営業マンとして必ず行う必要があるのは「お客様はどのような事を望んでいるか」を知ることです。
交渉スキルは「お互いの納得のいく落とし所を探す」ことなので、お客様が思うベストな条件と営業マンが思うベストな条件を一度把握する必要があります。
ディーラー営業マンで例えると
・お客様は車を500万で買いたいと思っている。でも、在庫が無くてオーダーになってしまう。
・営業マンは車を550万で売りたいと思っている。可能であれば今月の販売成績にしたい。
このような状況だったとする。
この場合は最終的な落とし所は
お客様の思う車は受注オーダーになります。
オーダーになる場合は納期が半年後になりますので価格は550万で購入してください。
ただ少しお客様のご要望とは違う仕様ですが納期の早い自店舗の在庫車を購入して頂けるのであれば500万で販売します。
というのがディーラーでよくある「落とし所」です。
営業は「販売成績」か「利益」かを天秤にかけて、
その代わりお客様は「価格」を天秤にかけている状態です。
お客様が悩んでいる状態であればメリットデメリットを整理してあげる
長く商談していたり優柔不断のお客様だといつまで経っても商談が前に進まないことが多々あります。
何かに付けて「あれが〜。これが〜。どうしようかな。」とずっと悩んでます。
これを「もうここはこれで行っときましょう!」と強行突破する営業マンもいますが、
それが良いかと言われるとそうではありません。
このような場合はお客様に「商品を購入されるメリットデメリットを書き出して情報を整理あげる」ということをするとお客様も頭の中が整理されて商談が前に進むかもしれません。
営業マン側としてもお客様が何に悩んでいて解決しないといけない問題が何かが浮き彫りになることが多いです。
こちらの要望はしっかりと伝える
お客様の要望を聞き出した上でこちらの要望は伝えるようにしましょう。
一番最悪なのはお客様の要望を聞くだけ聞いて、
こちらの要望が全く通らなかったときです。
先程の例を使うと「車はオーダーで販売成績になるのは半年後で価格は500万で販売する」という条件が最悪です。こちらの要望は全く通っていません。
お客様と営業マンが良好な関係を築きながらWin-Winを目指すためにも営業マンの要望も伝えるようにしましょう。その上で交渉をしましょう。
お客様とは対等な立場だと思う
これは私の考えなのですが、
普段からお客様は「代表取締役社長」「会社役員」「会長」などと会社のトップの方がほとんどです。
もちろんお客様として接客はします。
ですが、こちらの言うことを信用してもらうためには「アドバイザー」や「パートナー」という感覚で対応することがあります。
これがお客様は神様だと思って営業マンを雑に扱う人だと「このお客様とは縁を切りたい」と思います。
お客様とは対等な立場でないと的確なアドバイスやお客様のことを思っての提案ができなくなります。
条件は一旦高めに出す
ディーラー営業マンでもお客様の要望が聞き出せていないうちに目一杯の条件を出してしまう新人営業マンがいます。
そのような条件の出し方をすると「条件の出し損」になってしまうケースもありますし。
あっさり出てきた条件に対してお客様は「まだまだ値引きできるのかな?」みたいな考えを持たれてしまいます。
このようにならない為にも
最初の条件は営業が求める条件に近い高めの条件を出しましょう
さいごに
交渉スキルは「相手を論破して負かす」というスキルではありません。
最初に説明したように「お互いのメリットを探し合う」スキルです。
結局のところお客様の要望を聞き出すことが非常に重要になってきます。
ビジネススキル7選でも解説したように、「傾聴力」「ヒアリング力」のスキルも合わせて重要なスキルとなります。こちらも合わせて勉強しましょう。
それでは!